生徒指導の手引

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第2章 生徒指導の原理

 生徒指導は、すべての生徒を対象とし、かつその発達の全過程を通じ、学校生活の全般にわたって行う必要があるから、偶発的無組織的な在り方では、効果を上げることはできない。学業指導、個人的適応指導、社会性・公民性指導、道徳性指導、進路指導、保健指導、安全指導、余暇指導などのすべてにわたって、計画的かつ組織的に行う必要がある。
 生徒指導は、生徒の個性についての理解を前提とし、生徒の発達の全過程において行うべきものであるから、生徒と接触するすべての教師がこの任務に関係をもつことが最も大切なことである。

第5章 生徒指導と教育課程

 生徒指導は、学校における教育活動の全体を通して行われる。生徒指導は、教育課程だけでは足りないところを補う役割をもつとともに、教育課程の展開を助けることにも貢献する。ところが、これとは逆に、教育課程の内容が生徒指導に直接又は間接に貢献することも、決して珍しくない。このような教育課程と生徒指導との相互関係を理解しておくことは、それぞれの教育活動を一層効果的にするために大切なことである。

第7章 教育相談

 教育相談とは、本来、一人一人の子供の教育上の諸問題についた、本人又はその親、教師などに、その望ましい在り方について助言指導することを意味する。言い換えれば、個人の持つ悩みや困難の解決を援助することによって、その生活によく適応させ、人格の成長への援助を図ろうとするものである。
 生徒のもつ悩みや困難は、それぞれ個人によって事情を異にするので、生徒集団の全体を対象にするような一般的な指導だけで解決できないという場合が少なくない。しかも、このような悩みや困難は、生活への適応を妨げ、教育の効果を阻害し、人格の形成に支障を来たすものであるから、それを解決するための指導は、生徒指導にとって重要な課題になるのである。


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