↓スポンサーも訪れてください↓

蒲公英さん(2004年度静岡県・中学体育)の合格体験記


採用試験のある7月は中学ではちょうど夏の大会がある時期で、部活も見なければならない、成績もつけなければならない、試験があるからといって手をぬきたくない、いろいろな気持ちが交錯して葛藤で悩む時期でもあります。そこで、思いきって講師をやめ、勉強に専念することにしました。

4月から勉強を始め、3ヶ月という短い期間だったので、まず希望県の試験問題の出題傾向を分析しました。静岡県は教職教養といっても応用が多く、実践的な問題が出題されます。一般に売っている問題集や教採セミナーなど、それだけを勉強していてもあまり効果がないと思います。とはいっても、もちろん問題集もひととおり手をつけました。あとは、答申穴埋めが頻出なので、これも勉強しました。新しい答申が出題される傾向にあります。あとは、教育委員会(義務教育課)のHPの中に義務教育課だよりというものがありますが、これもチェックしておくといいと思います。今、静岡県の教育ではどのようなことに力をいれているのかを知ることができます。

次に専門教科ですが、これについても実践的な問題が多く出題されます。まずは市販されている静岡県対策の問題集や過去問題集で勉強をしました。その後、すべての種目の指導案を書きました。その種目の特性、どのような流れで授業を組みたてるのかなど。これはとても効果があったと思います。といっても、きっと昨年度と同じ種目が続いて出題されることはないだろうと考え、出題されていない種目を重点的に勉強しました。あとは、学習指導要領をまとめました。他県ではきっと種目のルールや技の名前などが出題されるのでしょうが、静岡県ではほとんどといっていいほど出題されないので、そちらには勉強時間をとりませんでした。

強調するようですが、静岡県は実際の指導法や言葉かけなど実践的な問題が出題されます。これは裏をかえせば即現場で働くことができる、即戦力が欲しいということ・・・と周りの先生方から聞きました。そのため、勉強をしていく中で自分は実際に生徒に対してどう動くか、どういう実践をしてどのような力を生徒に身につけさせたいのかということを考え、文章におこしてまとめました。生徒指導もそうですが、教科の中で身につけさせたいことも同様です。これは面接対策にもつながります。

このように
@問題集を解く。(市販の教採セミナーと問題集、過去問題集)
A実際の指導法をまとめる。(ex.茶髪生徒への指導、不登校生徒に対する声かけ
etc)
B指導案を書く。(専門教科)
C専門教科の学習指導要領をまとめる。
D面接用のノートをつくる。
という勉強をしました。

一次試験:教職教養・面接・実技 
【教職教養】今年から論文がなくなったぶん、筆記問題が多くて時間がたりませんでした。一度書いたら消さないことがポイントだと思います。書いてみてちょっと違うかもと思っても消さないで次の問題にいく。後から書こうと思ってもその時間はとれないと思います。
【実技】ハードル走(タイム)、マット運動(倒立前転か側転のどちらかをいれる)、水泳(50m平泳ぎ25m+自由形25m)、球技(バレーボール、バスケットボール、サッカーから選択)、武道・ダンスから選択(ダンスは創作ダンス) マット運動では難易度の高い技をやるよりは簡単な技でもきれいにやったほうがよいように思います。
【面接】面接官3人対1人です。12問聞かれました。どうして教師を目指したのかという質問は毎年聞かれます。

二次試験:論文・適性検査・個人面接・集団面接
【論文】60分 800字
【適性検査】MMPI
【集団面接】面接官3人対5人。過去の合格者に集団討論が行われると聞いてそのつもりでいたのですが、今年から集団面接になってびっくりしました。面接官から質問をされ、挙手をして答えました。何問か答えた後、個別で突っ込んで質問されました。これがとても厳しくてしどろもどろになりました。
【個人面接】3回。面接官1人対1人。実践をしてくださいという面接もあります。3回ともやさしい雰囲気でした。講師をしていた経験をふまえて質問をされました。最近の子どもについてどう思うかという質問を2つの部屋で聞かれました。そして、そのような子どもに対してどのような手立てを講じるかということについても聞かれました。(論文のテーマになっていることもあり、重要だと思います。自分の考えをまとめておくことをおすすめします。)

最近の採用試験は人物重視になってきているといいます。他県の人も採用されています。コネが強い静岡県と言われているのを聞きますが、今はそうともいえないのではないでしょうか。何にしろ、教師になりたいという熱意と謙虚な姿勢が大切だと思います。

念ずれば花開く。
学歴や年齢は関係ありません。教師になりたいという強い気持ちがあれば絶対に受かります。

最後に、私一人の力ではここまでこられませんでした。よい人たちに囲まれて、支えてもらったからこそ今の自分がいると思っています。
いろいろとえらそうに書きましたが多くの人の夢がかなうために、お役に立てればと思います。

戻る